いやそもそもバチ抜けとはどんな現象なのか、知らない人は知らないですよね。
僕もシーバスを本格的に狙うようになるまで、「バチ」って言葉は意識していませんでした。
これを知らなきゃナンノコッチャですね。
でも、釣具屋に入ったことのある人なら99%見たことあると思います。
ここでは、シーバスをバチパターンで釣るための前提知識、「バチとは何か」「バチ抜けとはどんな現象か」について書いてみます。
それと、なぜバチ抜けが始まるとシーバス釣りの人達が騒ぎ出すのかも押さえておきましょう。
まぁ、釣れるからなんですけど。なんでよく釣れるのかってことですね。
バス釣りの人達にも、スポーニングが始まる前に魚の引きを味わえるので、バチシーバスはオススメしたいです。
この記事では河川でのバチ抜けについての説明をします。
また、バチ抜けのシーズンやタイミング、釣り方、抜けるバチの種類などは流域によって差があるようです。
ここでは荒川中流域で釣りをしている人間の知識であるということに留意いただければと思います。
例えば、荒川・隅田川水系でも港湾・運河のバチ抜けシーズンは4~5月が最盛期、河川内は2~4月くらいまでとタイミングが違います。
「バチ」とは何か。ある生き物の総称です。
バチとは、水底に棲むある生き物たちの総称です。
そいつらは、釣具屋さんでも売ってます。釣用のエサとして。
そう。ゴカイとかイソメみたいなニョロニョロしたやつです。
あれらのニョロニョロがまとめて、「バチ」と呼ばれてます。
彼らのビジュアルはダメな人はダメだと思うので、Googleで画像検索をしたリンクを貼っておきますね。
「バチ抜け」とは何か。彼らのおセッ◯スタイムのことです。
では、「バチ抜け」とは何のことを言っているのか、です。
バチは普段、水底の柔らかい土の中に棲んでます。
「バチ抜け」とはその名の通り、バチが棲家である土の中から抜け出てくる現象のことです。
なんで、抜け出てくるのかというと、繁殖行為のために出てきます。
繁殖行為は一年中やってるわけではなく、季節で言うと「春」に行われます。
そして、春の潮が大きく動く「大潮~中潮の日」(流れの早い日)、満潮から潮が下げていくタイミングで一斉に土の中から抜け出ます。
この繁殖のために一斉に抜けることを「バチ抜け」と呼んでます。
ちなみに、土から抜けた後ですが、最盛期には水面まで上がってきて、流れにまかせて流されていきます。
自力で泳ぐ力の弱いバチたちは、流されることで、繁殖のチャンスと生息域を拡大していくわけですね。
で不思議な事に満潮から2~3時間くらい経つと底の方に帰っていきます。
この「バチ抜け」は、場所とそこに生息してるバチの種類によりけりですが、だいたい2~3ヶ月くらい続きます。
つまり一つのポイントで、大潮が月2回×大潮~中潮が4日間×3ヶ月=25日間くらい、バチ抜けが発生する感じですね。
バチ抜けシーズンが始まるタイミングについて詳しくは別記事参照のこと。→バチ抜けはいつ始まるのか。
シーバス釣りとバチ抜けの関係。なんでチャンスなのか
秋が1年で一番シーバスが元気で捕食が活発な季節と言われてますが、春は1年で最も簡単にシーバスが釣れる季節と言われています。
なんで春が釣りやすいかというと、バチ抜けがあるからです。
逆にバチ抜けが春に発生するから大チャンスとも言えます。
釣れる理由その1「エサがいっぱいある状態」
バチが抜ける時は、マジで一斉に大量のバチが抜けます。
水面が画像検索したとおりの状況になります。
シーバスからしたらエサがいっぱいある状態になるので、そりゃテンションが上がりますので、ルアーにも間違えて反応してしまいます。
釣れる理由その2「タイミングが決まってる」
バチが抜けて水中を漂うのは、大潮の満潮から数時間とタイミングが決まってます。
つまり、期間限定のタイムセールみたいなもんです。
シーバスからしたら、今食わなきゃ、いつ食うんや!という状態になります。
そりぁテンションも上がりますので、ルアーにも間違えて反応してしまいます。
釣り人からしても、狙うタイミングが分かりやすく、釣りやすい。
釣れる理由その3「バチは食いやすい」
バチは自力ではほとんど泳げません。ニョロニョロからだを動かしてゆっくりは泳ぎますけど、魚に比べたら雑魚です。
水面に浮かんで流されてるだけ。しかも水面いっぱいに広がって大量に沸いてる。
シーバスからしたら、超食いやすい。口開けて吸い込むだけでたくさん入ってくる状態です。
そりぁテンションも上がりますので、ルアーにも間違えて反応してしまいます。
釣れる理由その4「シーバスは産卵&越冬で消耗してる」
バチ抜けが春に発生するというのがポイントです。
シーバスの産卵は12月~2月に行われます。
東京湾でいうと、冬になると南(千葉の金谷とか)の深いところで産卵してるらしいです。
魚類の産卵ってめちゃ体力を消耗します。サケの産卵シーンとかドキュメンタリーで見たことあるでしょうか。命がけです。シーバスもそう。
産卵に参加しない個体もいますが、そいつらは冬のエサの少ない過酷な環境で越冬しますので、それはそれで体力を消耗してます。
どちらにしても、あんまり元気に動きまわってエサを追う体力もないシーバスが多いってことです。
でも春がきたら、体力を回復するためにエサを大量に食べたい訳です。
そこに食いやすいバチが大量に湧いてきます。
そりぁテンションも上がりますので、ルアーにも間違えて反応してしまいます。
釣れる理由その5「バチパターンは釣り方が比較的簡単」
釣り人目線のメリットもあります。
バチの動きは単純だし、タイミングも決まってる。
つまり釣り方が比較的簡単なパターンとして成立しています。
初心者の人が一番釣りやすいのがバチパターンって言う人は多いですね。
実際に僕も1年通してシーバスを追いかけてみて、バチパターンが一番よく釣れました。
そして、バチパターンはデカイのが釣れるんですよねぇ。やっぱデカイ個体こそ選り好みしてる状況じゃねぇ!って感じで荒食いしてるんですかね。
まとめ
こんだけ釣れる理由があったら、釣れる気がしません?
まぁ生きるために必死に体力を回復中のシーバスを釣るのは気の毒っちゃ気の毒ですし、バチ食いのシーバスを釣ると、未消化のバチをゲロるので汚いっていうデメリットもあります。
それでも釣れるのなら釣ってしまうのが釣り人の性。
シーバスを釣ってみたい人は、春のバチ抜けシーズンに始めるのがおすすめです。
バチルアーが発明されるまで、バチパターンって釣れないパターンの代名詞だったらしいんですが、今じゃ想像できないです。
それくらい使うルアーの種類も使い方もわかりやすいってことですね。
シーバス釣りを始めるにはぴったりのパターンです。
ルアーや釣り方についての記事も書いたので、よかったら合わせて読んでみて下さい。
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